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2018年10月29日 (月)〜12月22日 (土)
美術と文芸−関西学院が生んだ作家たち−Ⅰ

展示概要

 今秋の大学博物館の企画展は、創立から戦前期までの関西学院で青春時代を過ごした作家たちに焦点を絞り、絵画、詩、小説、音楽など各分野で活躍した作家について、彼らの作品、学院時代や仲間との関わりを紹介します。
 本展覧会は、2016年に本学出身の洋画家大森啓助(1898-1987)の作品が大学博物館に寄贈されたことを契機に企画されました。大森は本学在学中より絵画部弦月会で活動し、1920年の卒業後は日本の近代洋画を代表する画家金山平三に師事、川端画学校にて西洋画技法を学んだ後1926年よりフランスに渡って画家としての道を歩みます。美術制作の専門教育機関をもたない関西学院では「商科出身のエカキさん」「文科出身のエカキさん」が大勢います。彼らは仲間同士で集い絵を描き、阪神間の画家に教えを請うて制作に励みます。大森はそうして画家になった最初期のひとりで学院出身の作家のモデルのような存在です。1932年の帰国後、大森は東京にアトリエを構え、制作ならびに翻訳本などの執筆活動にも励みました。このため神戸との関わりは希薄になったかと思われがちですが、卒業後、在仏中そして帰国後も神戸の画家仲間、関西学院の仲間たちとの接点がありました。また、本学出身の洋画家野口彌太郎(1899-1976)や詩人の竹中郁(1904-1982)とは在仏時期が重なっており、帰国後は神戸を舞台に先輩画家の神原浩(1892-1970)や小説家の稲垣足穂(1900-1977)を交えて同じ文化空間での活動も見られます。
 こうした同窓同士のつながりは色々な方面に広がります。前述の竹中を始めとする文芸を愛好する学生たちの活動の場となった学内外の文芸雑誌では、同時に春村ただを(1901-1977)や北村今三(1900-1946)といった創作版画の作家として活躍する面々の作品が表紙画として採用されています。竹中の交流は、具体美術の吉原治良(1905-1972)や朝日会館館長を務めた十河巌(1904-1982)にもつながり、阪神間の文化活動を担った同窓が出揃います。このほか作曲家の山田耕筰(1886-1965)、柳宗悦とともに民藝運動に力を注いだ寿岳文章(1900-1992)、直木賞作家の今東光(1898-1977)、また本学と関係の深い田村孝之介や小磯良平などの作品も展示します。関西学院が生んだ作家たち第一弾をぜひご覧ください。
※今回の展示で紹介する本学出身の作家についてのみ氏名の後に生没年を記しています。

展覧会名
美術と文芸−関西学院が生んだ作家たち−Ⅰ
会 期
2018年10月29日(月)〜12月22日(土)
会 場
関西学院大学博物館(時計台2階展示室)
休館日
日曜日、11月23日(金)
入館料
無料
後 援
西宮市

見どころ

絵画部弦月会(中央が大森啓助)『高等学部商科 第5回卒業アルバム』1920年より

突貫倶楽部 (ステッキを持つ人物が 十河 巌、前列眼鏡をかけた袴姿の人物が稲岡 進) 1925年

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価格:¥800(税込)

【ギャラリートーク】 
  当館学芸員による展示解説を行います。
  日時:2018年11月22日(木) 14:00〜14:30
        12月13日(木) 14:00〜14:30
  会場:関西学院大学博物館展示室